2005年06月29日

 ポク、ポク、ポク、ポク、チーン...。
黒い服を来た人が集まっている。泣いている人もいるけど、久々に会った仲間と笑いながら昔話をしている人もいる。会場には、しずかなそれでいてあったかい音楽が流れている。祭壇には花に囲まれた1枚の写真。そこには、ちょっぴりヒゲを生やして大笑いしている顔。ありゃ、僕じゃん!?

 唐突だけど、自分の葬儀をイメージしてみた。なぜこんなことを考えたかといえば、ギネスブックにも載っているシボレーのセールスマン、ジョー・ジラード氏の『私に売れないモノはない!』という本を読んだから。この本には、「ジラードの250の法則」という成功法則(?)が載っていて、心にひっかかったのだ。ちょっと長いけど、以下に引用。
 この仕事に入って間もない頃、友人の母親が亡くなったので、最後のお別れをしようと葬儀に行った。カトリックの葬儀では、故人の名前と写真の入ったミサカードが配られる。(中略) ある疑問が浮かんできたので、葬儀屋に尋ねてみた。
「何部刷ればいいのか、どうすればわかるんですか?」。すると彼はこう言った。「経験ですね。芳名帳を見て人数を数えていくうちに、参列者が平均250人だということがわかったんです」
 それからしばらくして、プロテスタントの葬儀屋が車を買ってくれた。成約後、葬式の参列者の平均人数を聞いてみた。彼は「250人くらいです」と言った。さらにある日、妻と二人で結婚式に出席し、そこで披露宴会場のオーナーに会った。結婚式の平均招待客数を尋ねると、彼の答えは、「新郎側約250名、新婦側約250名」だった。
 これで「ジラードの250の法則」の意味がわかったと思うが、とにかく説明しよう。人は誰でも、結婚式や葬式に招待するくらい大事な知り合いが250人いる。250人もだ!
ジラード氏は、一人ひとりがもつ「250人の縁」のプラス面・マイナス面を考慮したセールス方法をあみだし、年間1425台(1日あたり6台!)の自家用車とトラックを売ったらしいのだが、その話はまた今度(笑)。

 さて、自分の日常を振り返ってみて、その大切な人たちとどれくらい交流をもてているだろう。パッと顔が浮かんだ中にもここ数年会っていない人がいる。ドタバタしている毎日だけれど、今度の週末には何人かに連絡をとってみよう!、そのための時間を1時間とろう!。そんなことを考えてみた。


私に売れないモノはない!
ジョー・ジラード + スタンリー・H・ブラウン

追伸:
 葬儀と言えば、ジョン・トラボルタ主演の『フェノミナン』のラストシーンを思い出す(正確には葬儀じゃなくて誕生日だったかもしれない)。嫁さんと一緒に映画館に観にいって涙がボロボロ流れ出た作品。悲しいんじゃなくて、あったかくて気持ちいい涙。あらためて観てみたくなってつい最近ビデオを買いました。

at 12:56│コメント(2)トラックバック(2)感情本・人間本 │

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「私に売れないモノはない!」ジョー・ジラード,フォレスト出版(2004/05)¥1,575(評価:★★★★★)(詳細)→http://tinyurl.com/5nqjl●一人で一日五、六台の車を売る。これは、自動車業界の人には驚異的な数字 でしょう。日本では一般的に月10台でトップセールス...
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この記事へのコメント

1. Posted by 成功おたく   2005年07月01日 08:19
こんにちは、成功おたくです。
この本、私も読みました。スゴイ本ですよね。
ちなみに私は、テレアポの手法(電話帳を見て電話した相手に、間違い電話のふりをして話をつなげていくアレです)と顧客管理の緻密さに驚かされた記憶があります。
私のブログでも、いつか書評を書きたいと思います。その際にはどうぞ、忌憚の無いご意見をください。
『フェノミナン』も確か私も嫁さんと見に行って、涙した覚えがありますが、ストーリーを思い出せません。今度、ビデオを借りて見直してみます。
それでは、また。
2. Posted by hiroc   2005年07月01日 12:35
成功おたくさん、コメントありがとうございます。
やはり読んでおられましたか。本当にスゴイ本ですね。
そして、そのジラード氏が生まれながらの営業マンではなくて、35歳までは職業人生がほとんどうまくいってなかった、というのも読んでいて驚きでした。
電話応対の仕方や、顧客管理システムについても実生活で取り入れていきたいなと思ってます。(いまのところ営業職じゃないのですが)
成功おたくさんのレビューも楽しみにしてます。
では、また!

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