2005年05月22日

本を読んでいると、ときどき「うまい!」と感心させられる文章に出会う。
イメージが頭にうかぶし、リズムもいい。そして、視点というか切り口も自分にとって新鮮で、読んだ後なんどもなんども味わいたくなる。

昨日読んでた松下幸之助さんの本でも、そんなフレーズに出会った。

 ファンというものはありがたい。相撲でも、それがひいきの力士であったなら、勝てば勝ったで無性に喜ぶし、負ければ負けたで心から同情する。欲もなし得もなし。相手のどこかに、自分の好むよさを見つけて、そのよさにただ懸命に応援するのである。

後半の太字部分がとくに気に入った。
本当のファンっていうのはこういうものなんだよなぁ。

ちなみに、「ファンがある」というタイトルのついたこのコラム、最後はこうしめくくられている。

 おたがいに、この事実を改めて認識しなおしたい。そして、このありがたい自分のファンを、もっと大事にし、その好まれている自分のよさを精いっぱい伸ばすようにつとめたい。そこに個人の、お店の、そして会社の繁栄の鍵がある。

僕のことをいいと言ってくれる人がいる。これは本当にありがたいこと。
その「よさ」をさらに磨いていきたい。


道をひらく
松下 幸之助


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