2004年04月25日

いま読んでいる本『もったいない - 常識への謀反』で見つけた言葉。読んだのは電車の中だったけど、ふるえがくるくらいココロに響いた。

 * * *

ときは昭和39年。著者山口昭さんが10年の修行を経て立ち上げた会社(匠建設株式会社)が、年末も押し迫った12月27日に火事で全焼してしまった(しかも原因は放火)。事務所・工場・自宅までもを失い、会社も整理・倒産させざるをえなくなってしまう。そんな状況のなか、働いてくれていた職人さんたちを慰労する酒席で次のようなやりとりがあったらしい。

 「社長、焼けていないものがひとつありますよ」
 「なんだそれは?」
 「社長の開発した技術ですよ。(中略)その技術を担保に銀行から金を借りて会社を再建してくださいよ」
  ・・・

その後、山口さんは約束を果たすべく奔走して新しい会社を立ち上げている。70歳をすぎた現在でも、木造にこだわって家族が安全に100年暮らせる住宅を広める「木の城たいせつ」という会社のオーナーとして第一線で活躍中。

発掘・発見したノウハウを信念をもって広げておられる。
こういう生き方は素敵だと思う。

2004年3月のKM学会での講演を直接聞く機会があったが、本当に熱い方である。

at 19:54│コメント(0)トラックバック(0)言葉のごちそう │

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